統合失調症な社長が考える、「ちゃんとする」 その1
【そもそも「ちゃんとしている」って?】
あなたは、「ちゃんとしている人」と聞いたとき、
どんな人を想像しますか。
身なりを整えて、きちんとしている人?
堅実な仕事に就いている人?
家族の面倒を一生懸命見ている人?
学校に通って、知識や技術を学んでいる人?
少し考えただけでも、
いくつかの「ちゃんとしている人」の像が
浮かんできますよね。
あるいはそれは、
あなたの身近な人の姿や、
統合失調症に出会う前の
あなた自身の姿かもしれません。
上に挙げたのは、
あくまでも、私が考える、
「ちゃんとしている人」です。
あなたには、あなたの考える、
「ちゃんとしている人」の
姿や条件があると思います。
私の場合をお話すると、
「ちゃんとしている人」の例として書いたのは、
どれも私には、かなり実現が難しいことばかりです。
「ちゃんとしている人」を想像するとき、
自然に、自分の理想が思い浮かんだんですね。
私が思い浮かべた、
それぞれの「ちゃんとしている像」に対して、
現実の自分は・・・? というと、
こんな感じです。
身なりを整えて、きちんとしている
→ 貧血で、お風呂に入るのが億劫になる。
見た目を整える暇と気力があったら、
先に仕事に回したい。
堅実な仕事に就いている
→ 会社を経営できる程度には働けているけれども、
外に出て、職場へ通うことは大変。
家族の面倒を一生懸命見ている
→ ほぼ、自分の身の回りの面倒を見るので
日々精一杯。
学校に通って、知識や技術を学んでいる
→ 学ぶことは好きだけれど、
そのとき、そのときの意識の中心が、
自分がその瞬間に興味を持っていることだけに
向いてしまう。
それに、何を習うにも人より余計に時間がかかるから、
授業を受けて、他の人と同じように
学習を進めることが難しい。
こう並べると、
何だかとっても、言い訳がましいですね。
今は上に書いたようなことが
他の人がするように上手くできないからといって、
落ち込むことはありません。
しかたがないよなぁ、と思います。
でも、最初から
そんなふうに割りきって
考えられたわけではありませんし、
ただ、考え方を変えたから、
いちいち落ち込まなくても
済むようになったわけでもありません。
私は、私なりに、
「ちゃんとする」方法を考えて、実行することで、
考えあぐねても実現が難しくて
落ち込んでいくばかりのことに、
気を取られることがなくなっていきました。
『統合失調症の人が「ちゃんとする」方法』
第二回となる次回は、
統合失調症になると、
どうして「ちゃんとする」ことが難しくなるのか、
について考えます。