「そろそろ自立をしたいなぁ」
あなたがもしそんなふうに考えて
ここへたどり着かれたとしたら。
きっとあなたは統合失調症独特の
派手で騒がしくて混沌とした時期を過ぎたか
激しい症状の合間で
必死に将来を模索されているのだと思います。
障害年金をもらうことができれば
そんなあなたのこれからの計画を
きっと力強く後押ししてくれる存在になります。
そこでちょっとさしでがましいかなとは思うのですが
あなたがまだまだ
複雑なことを考えたり
決断したりすることに
難しさを感じている場合を想定して
最低限度の障害基礎年金を受け取ったとき
今だけでなく
将来に向けても有意義になるための
生活の設計方法を
わたくしの経験から提案してみます。
統合失調症でも自立を考えている
勇敢なあなたの
参考にしていただけたら嬉しいです。
前回に引き続き
等級が２級と決定された時の障害基礎年金額
77万9千300円をもとにお話をしますね。
まずは今の生活を少し入れ替えるところから
月に６万５千円の年金収入ではやはり
それだけでひとり暮らしをするのは難しいですよね。
６万５千円の障害年金収入があれば
ひとり暮らしをしていけるのは
持ち家がある場合くらいだと思います。
そこで障害年金を受給しながら
自立を考えだした段階のあなたにおすすめしたいのが
生活の中の小さな部分を
少しずつすり替えていく
という方法です。
たとえばダイエットでいきなり断食をしたり
食べる量や回数そのものを減らすのではなく
今習慣的に摂っている食事の一部を
ダイエット食品と置き換える方法を
聞いたことはありませんか。
これはいきなりあまり極端な変え方をしたり
そのためにすごくガマンをしなければいけない方法で
あっという間に続かなくなったり
リバウンドをしてしまうことを防ぐために
考え出された方法です。
同じようにあなたの最終目標は
経済的な自立やひとり暮らしであっても
少しずつ慣らしていく段階は
できれば飛ばさないほうが
いろいろうまくいきやすいんです。
いきなりマンションを借りて引っ越そうなどと思ったら
細かいことから大きなことまで
あまりにうまくいかないことが多くて
途中か行動を起こしはじめる前に
へこたれてしまう可能性が高くなってしまいます。
ですから今できていることの一部を
これから目指していくひとり暮らしや自立に向けて
入れ替えるのがいいと思うのです。
たとえば・・・
○今、起きてパソコンで動画を見ている時間のうち
５分間だけを起業について調べる時間にしてみる とか
○家族と話をしている間のどこかで
５分間だけ本を読む時間にしてみる とか
はじめのはじめのうちは
そこから何かを得るよりも
まずあなたの気持ちが
その方向に向いている時間を持つ
習慣を身につけるところから
はじめるようにすると
力も入らず続けやすい上に
したりやめたりまた再開したりを繰り返すことで
落ち込むことも少なくて済みます。
わたくしの経験をお話すると
雇われてしていた仕事の部分が
障害年金と入れ替わった感じでした。
勤める形の仕事をしながら
副業もしていましたから。
もちろん障害年金での収入は
働きに出て得ていた収入よりも
だいぶ減ってしまいました。
お給料収入 ＋ 服魚収入
が
年金収入 ＋ 副業収入
になりましたから
全体として使えるお金の額も減ってしまいました。
病気はいきなりやってきます。
貯金もあっという間に底をつきました。
もうそうなればあとは
使うお金を減らすしかありません。
収入 ＞ 支出 にできれば独立して生きていけます
そう。
逆をいえば
統合失調症になってどうしても
前と同じようには収入を得られなくなったなら。
そこをいきなり増やそうとしないで
使うお金を減らすようにします。
「さあ、明日いきなり100円
自分の手で稼いでください」
と言われても困ってしまいますよね。
雇われてしか働いたことがない人にとって
お給料って自分でなんとかして
増やせるものじゃありませんから。
それに働く経験があまりないうちに
統合失調症になっていると
お金ってどうやって稼いだらいいのか
そのこと自体がまだよく分からない状態です。
一方で
「使うお金を100円減らしてください」
と言われたらどうでしょう。
ちょっとガマンはしないといけないけれど
方法はぱっと思いつきませんでしたか。
できないことはなさそうですよね。
新しいことは「できること」からはじめるとうまくいく
こんなふうに
将来を今の生活と変えたいなら
まずは必ずできることからはじめます。
小さくて、こんな些細なことじゃ
自立にはほど遠いよ
なんて考えなくて大丈夫です。
今できることが小さいことよりも
いきなりがんばってしまって
３ｍくらい先でへこたれてしまうことの方に
気をつけてください。
そして目標を持って
あきらめないで進みつづけけさえすれば
いつかは必ず
あなたが行きたいところに行けます。
目標を実現できない唯一の方法は
そこにたどり着く前に
目標までの道を歩くことを
やめてしまうことです。