統合失調症と診断され治療を受けていますか
たまに
「自分は統合失調症だと思うのですが
障害年金はもらえますか」
というご質問をいただきますから
はじめにお伝えしておきますね。
障害年金の申請には
●本人が作成する申請書
のほかに
●通院している心療内科の医師の診断書
も必要です。
ということは
統合失調症と診断されていて
治療のために通院している
ことが
統合失調症で障害年金を申請して受け取るための
大前提です。
これまでに国民年金保険料を支払っていますか
年金手帳の表紙 ３種類
年金の保険料は消費税のように
日本で生活していれば
誰からも自動に徴収されるものではありません。
ある程度まともな企業で
お仕事をされたり今していれば
お給料がある一定の額を超えると
国民年金保険料を給与天引きして
あなたのかわりに収めてくれています。
あまりふだんしげしげと見ないかもしれませんけれど
給与明細にきちんと載っています。
国民年金保険料を支払いそびれている一番の原因は
20歳を超えたときに学生だったり
海外に住んでいたりということだと思います。
どちらの場合も自分から言わないと
保険料を納めはじめる機会を逃してしまいがちです。
今までに国民年金保険料を支払っていないと
働きはじめたときか
20歳を超えたときのどちらかからさかのぼって
まず保険料を支払わなければいけません。
国民年金は国民保険と同じで
保険料を支払った人か
扶養家族として支払ってもらった人が
被保険者となって
その人に何かあったときに
みんなで積み立ててきた保険料の中から
年金が支払われるという仕組みだからです。
ですからただ日本に生まれて日本に住んでいるというだけでは
年金受給の資格はありません。
○今までに年金保険料を支払ったことがあるかどうか
○支払期間が年金請求の要件を満たしているかどうか
は
日本年金機構のホームページ
で申請前に確認してみてくださいね。
統合失調症で障害年金を受け取れるのはどんなとき？
あなたはもしかすると
今ここにいらっしゃるまでの労力が大変で
疲れ切っているかもしれません。
それでもこの文章を読んでいるあなたが
統合失調症の当事者で
障害年金のことを調べてこちらにたどり着かれたのだとしたら
受けられる障害年金の等級は２級か３級だと思います。
それでも意志を実行できるのであれば
いろいろと苦労はありながらも
常に他の人の助けを必要とはせず
少しは働いて収入を得ることができる。
そうみなされそうだからです。
１級に相当すると思われる障害の状態
統合失調症によるものにあっては、高度の残遺状態又は高度の
病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他もう想・幻覚
等の異常体験が著明なため、常時の介護が必要なもの
国民年金と厚生年金で支払いが開始される等級が違います
そして
国民年金で障害年金が受け取れるのは１級と２級だけ。
比較的請求のとおりやすい３級でも
年金をもらうことができるのは
雇われて仕事をしていたときに
その会社とあなたと折半で
厚生年金・共済年金保険料を納めていたときだけです。
厚生年金・共済年金保険料を
「初診日」にあたる時期に納めていると
障害年金等級の３級から年金を受給できるだけでなく
２級・１級と決定されたときにも
国民年金に上乗せをして
年金を受け取ることができます。
（政府広報オンラインより）
厚生年金の保険料は上にも書きましたとおり
自分ひとりが納めればいいものではありませんから
さかのぼって支払うことは通常できません。
おわりに
思考や判断、処理力に
重大な影響が出ることの多い統合失調症。
だからこそ働くことに支障が出て
収入を得ることや自立して生きていくことに
難しさが生じがちで
その分、特に経済的支援を受けられれば
とてもありがたいしすごく安心できますよね。
しかし一方でその支援の申請となると
統合失調症の人には
調べたり、準備をしたり、書類を作成したりの手順が
統合失調症になる前より格段に難しくなっているものです。
その道のりはただ面倒だというだけでなく
○自分は障害年金をもらえるのだろうか
○こんなにがんばってもし障害年金を
もらえなかったらどうしよう
などと精神的な負担も大きくなりがちです。
わたくしは自身が実際に統合失調症になり
ひとり暮らしで家から働きながら
社労士さんなどの力を借りず
自力で障害年金を申請し
受給と更新に成功した経験があります。
本人だから分かる苦労や
先に知っておきたかったこと
統合失調症で障害年金の申請書類を作るときに
気をつけたことなど
お伝えしていければと思っています。
参考にしていただき
あなたの自立やもっと楽しい人生のために
やくだてていただけたら嬉しいです。