どう付き合う? 統合失調症がもたらす不調
まず、私は今、調子の悪いときには
まったく仕事をしません。
どうせ疲れるばかりで質のいい仕事なんてできない、
登っても登っても高さが変わらない
はしごを登るようなものですから。
とことんまで疲れれば、
統合失調症の人じゃなくても
同じような状態になると書きました。
勝手に調子が悪くなる統合失調症だって、
ただでさえ調子が悪い状態で、下りのエスカレーターを
上に向かって昇ろうとすれば、
ますます疲れるばかりです。
そんなことを続けていれば、
3日で済んでいたかもしれない調子の悪さが、
一週間、二週間、場合によっては数か月単位で
居座る事になりかねません。
だから、そもそも調子が悪いなら、
それに逆らわずにとことん休む。
ただ、私のような、いつ仕事をして、いつ休むかを、
自由に選べるような働き方や、
休みたいだけ休んでも、誰も文句を言う人のいない
ひとり暮らしという環境を
誰もが持っているわけではありませんよね。
調子が悪いからといって、そうそう仕事は休めないし、
一日中寝ているとなると家族の目が気になるし・・・。
そんなあなたにも、できることがあります。
それは「休む」ことを全力で意識すること。
と、一言で言っても、
それが統合失調症の人には難しいことは、
私もよーく分かっています。
だって、何を口に入れても砂のように感じられるときに
食べることに集中したくはないですよね。
食べないと余計に状態を悪くさせるから
仕方なく食べているわけで、
私もそういうときは、
食べることをできるだけ意識しないようにしています。
じゃあお風呂に入ったり、
寝心地の良いお布団に横になったりしたときはどうかといえば、
私の場合、調子が悪くて休みたいときほど、
頭の中で思考や思いつきが
ものすごい速さで竜巻のようにグルグル飛び回っているのが常です。
考えないようにしよう、考えないようにしよう、と
思考を抑えようとすればするほど、
頭がもっともっとと、働こうとするようです。
クタクタに疲れきっているときに限って
休ませてくれない、というのも、
統合失調症のやり口のひとつですよね。
本当に厄介な病気です。
でも休みたい!
でも休めない!
そうなったらもう私は、
休むことに対して努力を放棄します。
していることに、仕事と休息、
という違いはあっても、
自分のしたいようには決して出来ない不自由さ、
制御のきかなさ加減は、
休もうとするときにも、仕事をしようとするときにも
何の違いもありません。
調子の悪いさなかにあって、
何かを自分の思い通りにしようとしたって、
ただ、余計に消耗するだけのことです。
だったらどうすればいいのか?
私は、休息の入り口で
「休むぞー!」
と宣言するようにしています。
何だそんなことか、と思われると思いますが、
これは一瞬でできることなので、
大した消耗もしません。
私が調子の悪いときは、
何度か書いているように
ご飯はたいがいまずくでどうしようもなくなるので、
「ご飯を食べるぞ!」宣言はしません。
でももしあなたが、調子が悪いときでも
食事を楽しめるなら、
「今日はハンバーグかぁ、
よーし、食べるぞー。」
と、自分に自分で宣言をして、
食べることにそこで意識を向けさせるようにします。
私が宣言をするのは、お風呂に入るとき、
それから寝るときくらいです。
ただ、統合失調症の特徴のひとつに、
身なりに気を配らなくなる、というのがあって、
私も例にもれず、
調子の悪いときにはお風呂に入りたい気持ちにあまりならないので、
いつでもまぁ使える宣言は、
「寝るぞー!」
くらいということになります。
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