今すぐできる気持ちいい呼吸法① 鼻から吸って鼻から吐く
さて
ヨガの先生が万能じゃないと
わたしたち呼吸劣等生に救いはないのか
というとそんなことはありません。
今すぐ画面の前で試せて
本当に気持ちいい呼吸法が
ちゃんと存在しますから安心してくださいね。
その呼吸法とはなんと
鼻から吸って鼻から吐く
です。
え、それだけ? と思われたかもしれませんね。
・・・はい、それだけです。
種を明かせば
「なぁんだ、そんなことか」
と思うことでも
知っているのと知らないのとでは大違いなんてことは
よくあるお話です。
”そんなこと”かもしれませんけれど
あなたは今までさんざん
「鼻から吸って口から吐く」
と見聞きしてはきませんでしたか。
そうするのが力を抜くための呼吸法だと。
あなたもわたしも由緒正しき呼吸劣等生として
そろそろ独自のお作法を身につけてもいい頃です。
吸うのは意識しなくても平気です。
息を吸わなければ苦しいから
からだが勝手に空気を体内に取り入れようとしますから。
吐くときもいきなり胴体の動きやちからの入り方なんか
意識しません。
呼吸劣等生がいきなりそんなことをしても
また落第して落ち込むだけですからね。
でもいい呼吸へと変化していくためのきっかけは必要です。
そのコツを続けてご紹介しますね。
それは吐く息を投げ出すようにすること。
具体的には鼻から息を吐くとき
鼻の穴の上側あたりに
ふぅーっと空気を吹きつけるように吐きます。
そしてふぅーっと鼻から出ていったあとの
空気の余韻を感じること。
ごんぎつねのお話の終わりに
ばたりと落とされた火縄銃の先から出ていた
あおい煙のような感じ
煙草の煙が勢いよく鼻から吐き出されたあと
それ以上息を吐いてもいないのに
鼻の穴の前でまだ
淡い煙が柔らかく渦巻いているあの感じです。
決して息を止めるのではないのだけれど
意識して息を鼻からふぅーっと吐き終わったあとと
ふたたび息を吸い込みはじめるまでの間に
空気の漂うすきまがあるのを感じます。
長さは
吸うのを「いーち」と数えたら
吐くのを「いーち、にーい」と数えるくらいが
理想ではありますが
はじめは気にしなくても大丈夫。
このとき吐く息の余韻は吐く息に含めます。
長さの配分よりも
息を吐くのを「やってられない」とでもいうように
投げ出すようにすることと
そのあとの余韻をほんのちょっぴりでも残して
息を吐いても吸っても止めてもいない状態を
感じることのほうが100倍大事。
いきなりどこにでもいるような
呼吸及第生がするみたいに
吸うよりは区域を長くするとか
息はすべて吐ききるなんて考えたってダメです。
そんなことできないですから。
だって今までできなかったのでしょう?
そんなの
跳び箱が大の苦手なのに
「ボク、跳び箱苦手なんだよね]
とか言う前に並んだ田中くんが
5段の跳び箱でしりもちをついたのを見て
「自分は3段くらいなら飛べるかも・・・」
と思ってしまうくらいにバカげたことです。
えーと。
自分で書いていて
ちょっとわかりにくい例え話だなぁと思っていますが・・・。
言いたいのは
ほんとにう跳び箱が苦手なあなたは
まず跳び箱に手をついて
次に足の裏をついて飛び乗って向こう側へ降りる感覚を
体感するところからはじめなきゃってことです。
わたしたち呼吸劣等生はまず手始めに
呼吸がとことんヘタで苦手であることを
認めて受け入れなければなりません。
そこからすべてがはじまるのです。
出発点の定まらない地図を広げたって
どこへも行けやしないということですね。
☆息を無造作に吐くこと と
☆吐いた息の余韻を感じること
さえできれば
吸う呼吸はまったく意識をしなくても
だんだん深くなっていくし
呼吸全体もゆったりしてきます。
からだの力が抜けるのを感じられるとすれば
ねらい目は吐く息の余韻のとき。
肩や首のうしろや
胸のあたりが気持ちよく脱力するのを感じられたら
無造作に投げ出す呼吸ができています。
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